1898年のSF小説「宇宙戦争(The War of the Worlds)」を原作としたスティーブン・スピルバーグ監督によるSFパニック作品です。
主演にトム・クルーズ、その娘役として当時まだ11才だったダコタ・ファニング!この2人が宇宙人から逃げ回ったり戦ったりするSFパニックアクションになっています。途中で出会う変なおじさんティム・ロビンスと、ナレーションのモーガン・フリーマンというショーシャンクコンビにも要注目ですねw
今作品はイマイチだったという人が結構いるんですけど、個人的にはかなり楽しめる1本だと思います!
[ジャンル]SF、アクション[作品時間]116分
[公開日]2005/6/29
- キャスト情報が知りたい!
- どんな映画なのか知りたい!
- 視聴方法を知りたい!
もくじ
作品情報
オーディエンス評が異常に悪いですねw釈然としないラストが原因だったのかもしれません。全体的にスリル満点だったと思うんですけどね!
受賞歴
- 若手女優賞 – ダコタ・ファニング
子供とは思えない素晴らしい演技でした!ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドの時と当時を比べると同一人物とは全く思えませんw
あらすじ
離婚後、貨物港で働きながら一人で暮らしていたレイは、ボストンの実家に帰省する元妻から子供のロビーとレイチェルを預かる事になった。子供達とぎこちない会話しかできないレイは仕事の為に眠りにつくが、起きてみると奇妙な稲妻が街の同じ場所に何度も落ちるという光景を目の当たりにする。落雷した場所を見に行ったレイの前に、地中から三足歩行をする巨大な機械トライポッドが出現し、恐ろしい光線で次々と人間を殺し始めた。一体何が起きたのか?レイと子供達は生き残れるのか?
スタッフ・キャスト
[原作] H・G・ウェルズ「宇宙戦争」
[製作] キャスリーン・ケネディ、コリン・ウィルソン
[監督] スティーヴン・スピルバーグ
[脚本] ジョシュ・フリードマン、デヴィッド・コープ
[音楽] ジョン・ウィリアムズ
[レイ・フェリエ] トム・クルーズ
[レイチェル・フェリエ] ダコタ・ファニング
[ロビー・フェリエ] ジャスティン・チャットウィン
[メリー・アン・フェリエ] ミランダ・オットー
[ハーラン・オグルビー] ティム・ロビンス
[ナレーター] モーガン・フリーマン
※ここからは若干ネタバレがあるのでご注意ください。
感想
- 泥臭いトム・クルーズが意外に良い
- 素晴らしい画角と音楽でスリル満点
- 登場人物の少なさが良かった
トム・クルーズという最高級の主演俳優
今作品はスピルバーグ監督にトム・クルーズ主演とかなりポップな布陣。
でも実際に観てみると、かなりひりつく展開でスリリングなシーンの連続・・・良い意味でスピルバーグらしくなく、しっかりとしたパニック映画に仕上がっている。トム・クルーズも離婚して1人寂しく暮らすお父さんというかなり珍しい役柄だけど、これが意外と雰囲気があって悪くないのだ。
トム・クルーズといえばやっぱりミッション:インポッシブルのイーサン・ハントのイメージがかなり強いし、他作品を見渡しても大体スマートなキャラクターを演じてる印象・・・本来なら今作品の父親役は似合わないはずが、ダメな父親感がちゃんと出ている事に驚いてしまった。
「どんな作品に出ても結局トム・クルーズじゃねーか!」
確かに日本のキムタクみたいな評価を受けやすい人だけど、それこそスターの証明とも言えるし、何より主演トム・クルーズというだけで客を呼べる数少ない俳優なのは間違いないのだ。
今作品でも、はじめはダコタ・ファニングとジャスティン・チャットウィンが演じる子供達とかなりぎこちない親子の会話を展開していて、それはそれは何ともみじめで寂しいものだったよw親子3人で逃げる車内シーンなんか、イラつきながらも冷静さを保たなければいけない父親、そんな父に呆れる2人の子供という構図がうまく描かれていてリアリティがあったね。
もちろんスティーブン・スピルバーグ監督の見せ方や展開の面白さもあるけど、まずは似合わないはずの役柄を完璧に演じきった上で、ちゃんとトム・クルーズの映画と言えるものに仕上げたトム様を称賛するべきだと言いたい。
トム・クルーズって安物の服がこんなにも似合うなんて知らなかったよw(称賛してるつもり!)
ジョン・ウィリアムズという映画音楽の天才
誰もが1度は聴いた事がある素晴らしい映画音楽ってあるよね。
- ジョーズ
- インディ・ジョーンズ
- スター・ウォーズ
- E.T.
- ハリー・ポッター
- ジュラシック・パーク
- ホーム・アローン
- スーパーマン
これら全てを手掛けてきたのが、今作品の音楽も担ったジョン・ウィリアムズという作曲家だ。他にも数多の映画音楽を作ってきたけど、挙げたらキリがないw
そうだと思う。そもそも宇宙戦争という映画にはテーマ曲なんてないし、正直なところ僕自身も作中のメロディなんて思い出せない・・・なんだったら聴き直したってわからないくらいだ。にも関わらず、観てる最中はめちゃくちゃハラハラさせられたんだよねwつまり今作品の音楽は決して前に出てくるわけじゃないけど、ちゃんと盛り上げ役に徹していたわけで・・・これって実はかなりすごい事だと思うんだよ。
上述した名作群の音楽を考えればわかる通り、ジョン・ウィリアムズという天才はいくらでもインパクトのあるメロディを作る事が出来る。でも作品の裏側にまわって良い意味で目立たない音さえも作る事が出来てしまうという事だ。
今作品はグレイのモデルとなったタコ型宇宙人の不気味な姿や、三足歩行をするトライポッドの奇妙なフォルム、そしてPOV的な臨場感のあるカメラワークなど、スピルバーグ監督の素晴らしいセンスがギラギラと輝いていた。
加えて、目立たないけどしっかりと緊張感を表現したジョン・ウィリアムズの音楽の功績もかなり大きいと思う。
登場人物の少なさが良かったパニック映画
パニック映画というのは、得体の知れない何かから逃げ惑う緊張感を楽しむジャンル。
この緊張感を作る為には、どうしても犠牲者となるキャラクターが必要だ。だからパニック映画では登場人物を多く出して、彼らに次々と死んでいってもらって印象に残る名シーンを作ってくれないと困る。しかもテンポよく、そして余韻を残さずフェードアウトしてくれないと本軸のストーリーや見せ場がぶれてしまう。
このジャンルは大作からB級まで数多に作品があるけど、基本的にストーリーはわかりやすいし万人が楽しめるジャンルだと思う反面、語り継がれる名作となると難易度が高く、駄作が多いジャンルでもあるように思う。
今作品は主要の登場人物といえるのは父親役のトム・クルーズ、娘役のダコタ・ファニング、息子役のジャスティン・チャットウィン、そして後半から参戦する変なおじさんティム・ロビンスとたった4人・・・このシンプルな布陣で絵が持っちゃうんだからすごいし、少数だからこそ非常に観やすい1本となっている。
ダメ出しをするとすれば、ホラーやスリラーというジャンルでは非常に大切な緊張と緩和・・・今作品は緩和パートである親子の会話シーンなんかも、エグいほど緊張感が漂って気が抜けないから、観終わった後に脱力感というか・・・若干疲れてしまったwでもそれは裏を返せば、ながら見していても引き込まれる展開だったわけで、さすがスピルバーグ監督だと言える。
正直、今作品は「これで終わり!?」とつっこみたくなるラストではあったかもしれない。でもそれは初めから終わりまで風呂敷を広げまくって盛り上がる展開だったからこその反動だ。
2時間に詰め込んだスリル満点のストーリーと映像はシンプルに面白かったし、絶望感が滲み出たトライポッドのフォルムや「本当に子供なのか?」と疑うレベルのダコタ・ファニングの演技など、見どころは沢山あるから是非1回は観て欲しいね。
間違いなく面白いパニック映画と言える1本だと僕は思うよ。
評価・視聴方法
なんだかんだでスピルバーグ作品は面白い
正直、スピルバーグ監督の作品はたまに説明しすぎだと感じる事があります。
今作品もナレーションのモーガン・フリーマンに大切な部分を言わせていて、少し苦笑いしてしまう部分がありました。ですが、それでもなお面白いというのはやっぱりすごいですw寝っ転がりながら雑に観ていても、気が付くと引き込まれて没入できてしまう展開力と映像力は、さすがハリウッドを代表する監督の1人だと思いますね!
特にティム・ロビンスが演じた気の触れたおじさん宅での宇宙人から逃げ隠れるシーンは最高にスリリングで、まさに息を呑む素晴らしい緊張感は個人的にかなり楽しめましたw
「宇宙戦争」の視聴方法
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