映画「スナッチ」あらすじ、感想【音楽も秀逸!100点満点の娯楽作品】

スナッチ

シャーロック・ホームズガイ・リッチー監督作品。

1作目であるロックストック&トゥースモーキングバレルズの完成形とも言える犯罪アクションコメディ群像劇・・・「どんな映画だよ!」とつっこみたくなる方もいるかもしれませんが、本当に色々なジャンルの要素が入っている作品です。

細かい事は置いといて、とにかく超面白い映画である事は間違いありません。この監督の尋常ではないセンスはシャーロック・ホームズで10%も出ていないと言っても過言ではなく・・・今作品こそまさにガイ・リッチーです!

ちなみにブラッド・ピットはロックストック&トゥースモーキングバレルズを観てどうしてもガイ・リッチー監督の作品に出たいと進言した事で出演となりました。

作品情報

イギリスとアメリカ合作。当時ガイ・リッチーはまだ世界的に知名度があったわけではありませんでしたが、映画好きには1作目のロックストック&トゥースモーキングバレルズが面白かったので期待値が高かったですね。加えてやはりブラピの出演は驚きました。

2001年のエンパイア賞

  • 英国作品賞ノミネート
  • 監督賞 – ガイ・リッチー
  • 男優賞 – ヴィニー・ジョーンズ

あらすじ

“フォー・フィンガー”・フランキー率いる強盗団は、ラビの扮装でアントワープのダイヤ商から86カラットのダイヤモンドを盗み出すことに成功。宝石をニューヨークのボス・アビーへ届ける途中、小粒の盗品をさばくためにロンドンに寄る。しかし、彼の知らないところでは、密かな裏切りが進行していた。

一方、ロンドンには裏ボクシングのプロモーターを営んでいるターキッシュとトミーの二人組がいた。彼らは紆余曲折の結果パイキーの一人で天才的なボクシングの腕を持つミッキーと出会い、彼を賭博が絡む裏ボクシングの八百長に利用しようとする。同じ頃、裏切り者の罠とは知らず、裏ボクシングが開催されるノミ屋へと向かうギャンブル中毒のフランキー。そして彼を襲撃しようとする裏切り者に雇われた3人組。その後、ダイヤモンドの行方は二転三転していく。

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キャスト、スタッフ

監督・脚本 – ガイ・リッチー

ターキッシュ – ジェイソン・ステイサム
トミー – スティーヴン・グレアム
ミッキー・オニール – ブラッド・ピット
フランキー・”フォー・フィンガー” – ベニチオ・デル・トロ
ソル – レニー・ジェームズ
ヴィニー – ロビー・ギー
タイロン – エイド
アビー – デニス・ファリーナ
“ブレット・トゥース”・トニー – ヴィニー・ジョーンズ
ボリス・”ザ・ブレイド” – ラデ・シェルベッジア
ダグ・”ザ・ヘッド” – マイク・リード
ブリックトップ – アラン・フォード

ジェイソン・ステイサムはこの当時まだ知名度がなかったので、ポスターはブラピが真ん中になりました。でも今では超売れっ子!ここから一気に売れていきましたね。

レニー・ジェームズって名前を聞いて誰かわかりますか?ウォーキング・デッドのモーガンといえばわかる人も多いのでは?今作品ではめちゃくちゃ面白い演技をしてくれていますw

男優賞を受賞したヴィニー・ジョーンズは元プロサッカー選手で1994年から1997年までウェールズ代表のキャプテンだった人ですよ。

これにブラピデル・トロですからね・・・キャスティングからもう神がかってます。

 

ここからはネタバレ有りの感想になるのでご注意くださいな。

 

 

 

 

感想(ネタバレ有)

  • とにかくカッコイイ!
  • とにかく面白い!
  • とにかくよくできている!

音楽、演出、ストーリー、セリフから演技まで一切文句なし

何よりもまず・・・全てがカッコイイ映画

これは出演者たちの見た目とかセリフだけではなく、例えば初っ端のデル・トロ劇場での彼らの雑な扮装と雑な強盗方法、そして雑な演出からのスタイリッシュなオープニング・・・そこから次にジェイソン・ステイサム演じるターキッシュと相棒トミーの漫才のような掛け合いシーンに繋がるわけだけど、今度はブリティッシュジョーク満載で小気味よく笑わせてくる。こういったシリアスとジョークで緩急をつける事は映画においてよくある事だけど、ガイ・リッチー監督の作品ではテンポがあまり変わらない。特に今作品ではエンディングまである程度のスピード感を保って進んでいく。なんというかバランス感覚が素晴らしいんだと思う。

ちなみに今作品のオープニングはアニメのバッカーノ!って作品の制作陣がオマージュしているらしいよ。僕はあまりアニメを詳しくないけど確かにyoutubeで見た限り似てたし、それは映画好きとして大変嬉しく感じた。

さて、この映画の問題点をしいて言うなら・・・コメディではなく何故かまあまあ真面目なクライムアクションと思って観る人が多い点。これは公開当時の映画館でもそうだったのをよく覚えている。僕は声を出して笑うのが恥ずかしくなる位、皆さん真剣に観ていた。多分だけどプラピにここまでふざけた役をやるイメージ・・・いや、ここまでふざけた作品に出るイメージが世間的にないからじゃないかなと思う。どうかまだ観てない人はコメディとして観てね。日本人にとってアメリカンジョークはあまり面白いと思わないけど、ブリティッシュジョークは結構好きになると思うよ。

とにかく、こんなにもかっこよくテンポの良い映画を僕は知らない。ガイ・リッチー監督は、シャーロック・ホームズで売れて今では大作の話が沢山くるのかもしれないが・・・この路線でいつまでも映画を撮り続けてほしいよ。

そう懇願したい程、この映画はよくできているし面白い。

登場人物が全員バカ

今作品の何が面白いって基本的に出てくる奴が根こそぎバカなのである。

皆かっこよく登場してくるけど全員バカ。どこにも頭がいい奴なんていないし、チンケなチンピラしか出てこない。終始このチンケなチンピラ共が騙し合って奪い合ってる様を客観的に観てる感じで、軸となっているダイヤモンドを最後に誰が手にするのか?という・・・つまり、はっきり言ってどうでもいい事を描いているのが今作品だ。一応主人公はジェイソン・ステイサム演じるターキッシュだが、今作品のタイトルはスナッチ・・・意味は「ひったくる、ひっつかむ、かっぱらう、強奪する」なので、言ってしまえば全員主役であり、バカな人達がバカな事をしながらダイヤを奪い合ってる映画だと思っていただいて問題ない。

にもかかわらず、クライマックスはしっかりとハラハラさせてくるところがガイ・リッチー監督の素晴らしい点。しかも綺麗に伏線を回収していき、結局エンドロールであのふざけたエンディング曲を聴かせてくる。(誉め言葉)そんなイジワルなあたりも含めて僕はこの監督が大好きだ。

ちなみに本記事を書くにあたって改めてアマゾンでレンタル購入して鑑賞したんだけど、一番笑ったのは観終わった後に作品のジャンルを見たらサスペンスドラマになっていた事だよ。

ガイ・リッチー作品の色

冒頭に書いたが・・・今作品は犯罪アクションコメディ群像劇とかいう悪ふざけみたいなジャンル

なんかこうして書くと色々詰め込んでて逆につまらなそうと思われそうだけど、これが嘘じゃなく本当で尚且つ、この一つ一つの要素が良くできている。作中でどうなっていくんだろう??というハラハラ感は常に保たれているし、ストーリーの本筋もしっかりしている・・・それなのに全体的にはコメディなんだ。これは1作目のロックストック&トゥースモーキングバレルズや大作シャーロック・ホームズでも同じに思う。シリアスなストーリーの軸に、笑いをいれつつスタイリッシュにまとめるのが本当に上手なのである。

ライムスター宇多丸さんはシャーロック・ホームズの批評において「ガイ・リッチー監督は脚本を他の人に任せた方がいい気がする」と言っていたけど、僕は逆でむしろ脚本こそガイ・リッチーにやってほしい。確かにこの監督はスウェプト・アウェイのようないまいち面白くない作品も撮っているが、基本的にはセンスの塊のような人だと僕は思っていて、それは音楽やシーンのカメラワークなんかも素晴らしいんだけど、何よりも脚本だと言いたい。

ちなみにこのスナッチやロックストック&トゥースモーキングバレルズはタランティーノ作品と似ていて色々な登場人物が絡み合い、クライマックスで果たして?みたいな点と点が線になっていくようなストーリーなんだけど、多分タランティーノ好きよりも北野武作品が好きな人の方がハマるんじゃないかと思う。独特なセンスのセリフ回しやストーリー構成というか進行のバランスみたいなものが本当に上手な監督なのである。

この秀逸な脚本力があるからこそ、かっこいいのに笑えてハラハラできる映画を作れるんじゃないかな。とにかく何度も観たくなる超名作である事は間違いないよ!

評価

他の映画でもそうなんですが、本当はもっと細かいシーンを細かく解説したいとも思うんです。ただ、もうキリがなくなるのでご了承くださいw

この映画を好きな人で集まったら、誰が好きかだとか、どのシーンが面白かったとかだけで永遠に語りあう事になりそう・・・その位魅力的なキャラクターとシーンの連続です。ちなみに僕はトミー、フランキー、ソル&ヴィニー&タイロンの三馬鹿あたりが好きですね。トミーの顔は演じているスティーヴン・グレアムには大変失礼ですが、本当に頭が悪そうで大好きですwちなみに僕の一番好きなシーンは中盤の交通事故シーン・・・と言いたいところですが、ブラピ演じるパイキーのミッキーたちに囲まれて半泣きになっているトミーのシーンですね。何回観てもゲラゲラ笑ってしまいます。

最後にこれから観る人に言っておきたい事がありまして・・・それは冒頭から20分くらいかけて一人一人紹介していきますが、この映画は登場人物が多いので人間関係を少し把握しにくいかもしれません。ただ説明しすぎると作品全体の雰囲気は壊れるというか、少し冷めちゃうんですよね。多分これは2回目3回目と観るにつれて、このくらいの説明が丁度良いと感じてくれると思うので我慢してみてください。というより・・・どうせバカしか出てこないので話半分で大丈夫ですw

この映画の一番すごいところは真剣に観ても、雑に観ても楽しめるというところですよ。

では、良き映画の時間をお過ごしください。