映画「ジュラシック・パーク」あらすじ、感想【シリーズ1作目!評価される理由】

ジュラシック・パーク

1993年公開。世界最高のヒットメーカーの1人であるスティーブン・スピルバーグ監督作品です。

子供の頃に今作品を観た僕は、リアルな恐竜の映像にもちろん衝撃を受けましたし、同時に映画のすごさを体感しました。ジュラシック・ワールドに続く人気シリーズの記念すべき1作目・・・CGが当たり前となった今でも十分に楽しめる破壊力抜群の娯楽作品です。93年の作品とは思えない迫力ある映像は必見ですよ!

本記事ではあらすじ、キャスト・スタッフ情報の他に、個人的な感想、視聴方法も記載しています。

ジャンル:アクションファンタジー
作品時間:127分

作品情報

  • 音響編集賞 – ゲイリー・ライドストロム、リチャード・ハイムンズ
  • 録音賞 – ゲイリー・ライドストロム、ゲイリー・サマーズ、ロン・ジャドキンス、ショーン・マーフィ
  • 視覚効果賞 – スタン・ウィンストン、デニス・ミューレン、フィル・ティペット、マイケル・ランティエリ

同年のアカデミー賞のオスカーに輝いたのは同じくスピルバーグ監督のシンドラーのリストでした。93年以降もマイノリティ・リポートキャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン宇宙戦争ミュンヘンといった娯楽性の高い作品とシリアスな作品を同年に作る事がありました。

あらすじ

コスタリカ沖のヌブラル島・・・再生した恐竜のテーマパークを開園させたいジョン・ハモンドは、懸念を示す投資家に安全性をアピールする為、専門家である古生物学者のアラン・グラント、古植物学者のエリー・ストラー、数学者のイアン・マルコムを招集し、実際に体験してもらう事を画策する。ハモンドは孫のレックスとティムも呼び、園内ツアーをスタートさせるが、パークのエンジニアであるネドリーが恐竜の胚を盗む為にセキュリティをオフにしてしまう。野放しとなった恐竜に囲まれたグラント達は果たして・・・。

キャスト、スタッフ

監督 – スティーヴン・スピルバーグ
脚本 – マイケル・クライトン、デヴィッド・コープ
製作 – キャスリーン・ケネディ、ジェラルド・R・モーレン

音楽 – ジョン・ウィリアムズ

アラン・グラント博士 – サム・ニール
エリー・サトラー博士 – ローラ・ダーン
イアン・マルコム博士 – ジェフ・ゴールドブラム

アレクシス・マーフィ – アリアナ・リチャーズ
ティモシー・マーフィ – ジョゼフ・マゼロ

マルドゥーン – ボブ・ペック
ドナルド・ジェナロ – マーティン・フェレロ
ヘンリー・ウー – B・D・ウォン
デニス・ネドリー – ウェイン・ナイト
レイ・アーノルド – サミュエル・L・ジャクソン

ジョン・ハモンド – リチャード・アッテンボロー

キャスリーン・ケネディはスピルバーグやロバート・ゼメキスなどと数多の人気作品を世に輩出してきた映画プロデューサーで、ルーカスフィルムの社長さんです。

※ここからは若干ネタバレがあるのでご注意ください。

 

 

感想

  • 映画の根幹を変えた映画
  • ハラハラしまくる秀逸なパニックムービー
  • 心打たれる素晴らしいテーマ曲

スピルバーグが革命しまくった作品

何故この映画が何十年も語り継がれるのか?

恐竜がリアルだから?シンプルに誰が観ても面白いから?音楽がテンション上がるから?どれも全て当てはまるし、人気シリーズになったのも頷ける。でもリアルなCG、カメラワーク、音響を比較するなら間違いなく最新映画の方が上回ってるよね。にも関わらず、映画史において燦然と輝き続ける理由はスピルバーグ監督が革命に近い事をやってのけたからだと僕は言いたい。

まず音響で言えば映画において初めてdtsデジタルサウンドを導入したのが今作品・・・小難しい事は気にしないでいいんだけど、要はアナログからデジタルになったわけだ。そんなに変わるもんか?と疑う人は映画館に行って、是非IMAXで映画を観てくる事をオススメするよ。映画において音がどれ程重要か一発で体感できると思う。

次に映像、今作品の恐竜で動きが大きいものは全てCGで作られている。今では当たり前だけど、昔はストップモーションゴーモーションと言われるコマ撮りで撮影されていたんだ。ざっくり言うとパラパラ漫画の物体版と思えばいい。実際、今作品もはじめはゴーモーションで制作する予定だったんだけど、スピルバーグの鶴の一声でCG化となった。

つまりアナログからデジタルへ、そしてコマ撮り、特撮からCGへと転換をやってのけているのがジュラシック・パークという映画なわけで、スピルバーグ監督は今までに無い作品を世に出してきたという事になる。

僕は幸せな事に今作品を映画館で鑑賞できた世代だ。そりゃ当時はすごかった・・・冗談抜きで世界中が度肝を抜かれたよ。作中、初めてブラキオサウルスが登場したシーンで、グラント博士とサトラー博士が素晴らしい顔芸を披露してるけど、当時リアルタイムで観た人達は、全員があのシーンの2人よりもさらにアングリと口を開けて驚いたんだ。

映画でここまですごい事ができる時代になったんだ、と。

今作品を冷静に評価すれば、セリフで説明しすぎていたり登場人物や状況の設定が甘かったりと・・・つっこみたくなる点もいくつかある。でも細けえこたぁどうだっていいんだよ!と言える圧倒的な説得力を積んできたスピルバーグ監督には称賛しかないよ。

技術の進化を体感させてくれる映画なんて何本もあるものじゃないけど、今作品は間違いなくその1本だ。

ハラハラさせる天才・スピルバーグ

何度観てもハラハラしてしまうのは少々悔しい。

今作品は恐竜の映像がすごすぎるせいで他の部分にあまりフォーカスがあたらないけど、パニック映画として上質なシーンが沢山ある。例えばティラノサウルスの登場シーン・・・スピルバーグ監督はやりたい放題だ。

  • 突然トイレに逃げ込んだ弁護士おじさん
  • ライトで照らした上に大声で叫びまくる娘・アレクシス(レックス)
  • 何故か急に煙幕のライトを持って走り出すイアン・マルコム博士

突然あんな怖いバケモノが眼前に現れたら誰だってパニックになるよね。でも観てるこっちは、彼らの奇行にイライラを通り越して嗚咽まで襲うレベルw弁護士おじさんの最期で少しだけ笑わせてもらったのも束の間、車からの脱出から突き落とされるまで、まさに息を飲む展開・・・映画とわかっているのに生きた心地がしない。

さすがジョーズを作った人だよ。人を怖がらせるのが上手すぎる。あのシーンが10分にも満たないのが信じられない・・・さっきまでブラキオサウルスで心が洗われて穏やかな気持ちになっていたのに、異常に高低差のある緊張と緩和で観客の心をグサグサ刺してくる。で、サミュエル・L・ジャクソン演じるアーノルドのどうでもいい話で少し油断させてきたと思ったら、今度は太ったクズ・ドジっ子ネドリーの凡ミスを畳みかけてきて、しっかりと面白殺戮シーンを持ってくる。

その後もティモシー(ティム)を車から救出するシーンに、ティラノサウルスが追いかけてくるシーンとスピルバーグは止まらない。観客を気絶でもさせるつもりだったのか?と問いたくなるよw娯楽作品だとわかっているし、子供向けの映画なはずなのに・・・ここまで大人を揺さぶるパニック映画に仕上がってるのはすごすぎる。

この極上のハラハラ感を体験してない人は本当に勿体ないね。

テーマ曲を作ったのは誰?

まさに映画音楽!映画史屈指の名曲だ。

子供の頃、今作品を観て本当にいつか恐竜を再生する日がくるのかもしれない・・・と震えた僕が初めて購入した映画のサントラがこれだった。ちなみに作曲した人はジョン・ウィリアムズというお方。

映画音楽の第一人者、最重要人物だ。

この人の作った音楽を1度も聴いた事がないという人は世界でいないと思ってもいいレベル。1965年から映画音楽を作り続け、2020年でもまだまだ現役というw全作品を挙げるとキリがないので、今作品以外の一部有名なものだけピックアップしてみるけど・・・

  • ポセイドン・アドベンチャー
  • ジョーズ
  • スター・ウォーズ
  • インディ・ジョーンズ
  • E.T.
  • ホーム・アローン
  • プライベート・ライアン
  • ハリー・ポッター

もう細々と説明するのも無粋なのがよくわかると思う。とにかくやべえお爺ちゃんという事だ。ちなみにテーマ曲だけとかじゃない。スター・ウォーズなんてラストエピソードのスカイウォーカーの夜明け(2020年公開作品)まで全て手掛けている。

大作映画を観て、異常にワクワクさせてくれるメロディーだと感じたらエンドロールでクレジットを確認してみるといい。多分ジョン・ウィリアムズって書いてあるからw

評価、視聴方法

これぞハリウッド、これぞ映画

今作品はもっと沢山書きたい事があります。

コップの水面を振動させてティラノサウルスの恐怖を表現したシーンなんて、小一時間は語り散らかしたくなります。はっきり言ってスピルバーグより好きな映画監督は沢山いますし、この方が作る子供向け作品は正直あまり好きではありません。ですが子供達に観せてあげたくなる映画は何?と聞かれたら、間違いなく今作品を挙げます。

映画でしかできない事が凝縮されていますし、なんというか映画を好きにさせてくれる魅力でいっぱい詰まっているんです。

もちろん前述したように最新映画の方が映像も音もすごいのは間違いありません。ですがCG技術がすごいシーンがある=面白いではないんですよね。その極上のシーンをどのタイミングでみせてくれるのか?その構成演出は全て作り手側のセンスによるものです。ジュラシック・パークは1993年に公開された映画ですが、何年経っても面白いと評価され続ける理由は、ここにあるんじゃないでしょうか?僕が言うのはおこがましいですが、スティーブン・スピルバーグ監督は別に映画を作るのが上手な方とは思いません。

ただ、人をワクワクさせる天才なんだと思います。

「ジュラシック・パーク」の視聴方法

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スピルバーグ監督は娯楽性の高い作品シリアスな作品でかなり色が違うものを作る人です。是非シリアス作品の傑作プライベート・ライアンも体感してほしいですね!

では、良き映画の時間をお過ごしください。