映画「ダークナイト」あらすじ、感想【ジョーカーの魅力全開!映画史に残る傑作】

ダークナイト

2008年公開。クリストファー・ノーラン監督によるバットマンシリーズ3部作「ダークナイト トリロジー」の2作目。

アメコミ実写映画の金字塔なのはもちろん、映画史に残る伝説的な名作ですが、ただのヒーローアクション映画だと思ったら大間違いですよ!3作全て面白いんですけど、その中でも屈指の名作が今作品です。前作をまだ観てない人は、まず1作目を鑑賞する事をオススメします。(渡辺謙も出てますよ!)

ダークナイト トリロジー3部作↓

  1. バットマン ビギンズ
  2. ダークナイト
  3. ダークナイト ライジング

本記事ではあらすじ、キャスト・スタッフ情報の他に、個人的な感想、視聴方法も記載しています。

ジャンル:クライムアクション
作品時間:152分

作品情報

2008年公開。当時はものすごいスピードで歴代の興行収入を抜き去り、瞬く間に全米2位を記録。ちなみに前作のバットマン ビギンズも3億7,200万ドルと素晴らしい結果ですが、今作は10億192万ドルです。

いつもはアカデミー賞しか取り上げないのですが、今回は色々な受賞を記載しておきます。

  • スクリーム賞:作品賞、スーパーヒーロー賞、ファンタジー男優賞、悪役賞、助演賞、監督賞
  • 放送映画批評家協会賞:助演男優賞、アクション映画賞
  • ピープルズ・チョイス・アワード:作品賞、アクション映画賞、キャスト賞、スーパー・ヒーロー賞
  • オースティン映画批評家協会賞:作品賞、監督賞、助演男優賞、脚本賞、作曲賞
  • セントラル・オハイオ映画批評家協会賞:助演男優賞、アンサンブル演技賞、撮影賞
  • シカゴ映画批評家協会賞:助演男優賞、撮影賞
  • デトロイト映画批評家協会賞:助演男優賞
  • ダラス・フォートワース映画批評家協会賞:助演男優賞、撮影賞
  • フロリダ映画批評家協会賞:助演男優賞、撮影賞
  • ヒューストン映画批評家協会賞:助演男優賞
  • カンザスシティ映画批評家協会賞:助演男優賞
  • オンライン映画批評家協会賞:監督賞、助演男優賞、撮影賞
  • フェニックス映画批評家協会賞:助演男優賞、プロダクションデザイン賞、スタント賞
  • ロサンゼルス映画批評家協会賞:助演男優賞
  • サンディエゴ映画批評家協会賞:助演男優賞
  • サンフランシスコ映画批評家協会賞:助演男優賞、撮影賞
  • サウスイースタン映画批評家協会賞:助演男優賞
  • セント・ルイス映画批評家協会賞:助演男優賞
  • トロント映画協会賞:助演男優賞
  • ユタ映画批評家協会賞:作品賞、助演男優賞
  • ワシントンD.C.映画批評家協会賞:助演男優賞
  • 第66回ゴールデングローブ賞:助演男優賞
  • 全米映画俳優組合賞:助演男優賞、アンサンブル・スタント賞
  • 第81回アカデミー賞:助演男優賞、音響編集賞
  • 第35回サターン賞:アクション/アドベンチャー/スリラー映画賞、助演男優賞、脚本賞、音楽賞、特殊効果賞

さらっと流し見しただけでもわかると思いますが・・・ジョーカーを演じたヒース・レジャーの助演男優賞の受賞数がえげつないんですよねwここまで根こそぎ受賞をかっさらった人っているんでしょうか・・・すごすぎますw

あらすじ

ある日、道化師のマスクを被った集団がゴッサム・シティ銀行を襲うが、彼らは仲間割れを始め、最後の1人になるまで殺し合ってしまう。唯一生き残った男・ジョーカーはゴッサム・シティを狂気に満ちた世界へと作り変えていく・・・。組織犯罪を無くす為に日々戦っていたブルース・ウェインことバットマン、地方検事のハービー・デント、ゴッサム市警のジム・ゴードンの3人もまたジョーカーの闇にのみこまれていくが果たして・・・?

キャスト、スタッフ

監督 – クリストファー・ノーラン
脚本 – クリストファー・ノーラン、ジョナサン・ノーラン

ブルース・ウェイン/バットマン – クリスチャン・ベール
ジョーカー – ヒース・レジャー

ハービー・デント/トゥーフェイス – アーロン・エッカート
レイチェル・ドーズ – マギー・ジレンホール

アルフレッド・ペニーワース – マイケル・ケイン
ジェームズ・“ジム”・ゴードン – ゲイリー・オールドマン
ルーシャス・フォックス – モーガン・フリーマン

レイチェル役はケイティ・ホームズから変更となりましたが、スケジュールの関係で仕方なくのようです。マギー・ジレンホールは役が決まった時にケイティに「この役を私が演じてもいいか?」と挨拶に行ったらしく、特に関係が悪くなったとかじゃないみたいですね。

※ここからは若干ネタバレがあるのでご注意ください。

 

 

感想

  • 前作の前振りを軽く超えてきたオープニング
  • ジョーカーは映画史上最高の悪役!
  • ヒース・レジャーをもう1度観たい

開始5分の秀逸なオープニング

まだ観てない人は、冒頭5分だけ観たらいい・・・そのままラストまで持っていかれるはずだから。

こんなにハードルを上げたって軽く超えてくる素晴らしいオープニングだった。簡単に説明すれば、ピエロのマスクをした悪党5人の銀行強盗から始まる。ありふれたネタかもしれないが雰囲気は全然違う。これは普通の犯罪ではなくジョーカーの犯罪である事、そしてジョーカーは多分やばい奴だという事を観客は嫌でも理解する。

音楽は前作から引き続きジェームズ・ニュートン・ハワードとハンス・ジマー、終始素晴らしい音楽が続くんだけど特に冒頭のきな臭い感じは、一体何が始まるんです?状態・・・グッと惹き込まれる。

映画だけじゃなく漫画やアニメなど全てのエンターテイメント作品には、主人公を超えるくらい魅力的な悪役というのがいるよね。映画ならスターウォーズダースベイダーだったり、漫画ならドラゴンボールフリーザなど。バットマンではジョーカーこそが1番の悪役・・・いや、映画史において1番の悪役がジョーカーだと僕は言いたい。

今作品は確かにバットマンが主人公だが、中心にいるのは間違いなくジョーカーであり、そのジョーカーの恐ろしさを少しだけ垣間見ただけで、ここまでゾクっとする冒頭・・・紛れもなく映画史に残るフックだと思う。

ジョーカーというキャラクター

断言するけど、今作品がものすごい成功をおさめた1番の要因はこのジョーカーの存在だ。

前述したスターウォーズのダースベイダーやドラゴンボールのフリーザもそうだけど、人気のある悪役というのは何かしら突出したものを持っている。シンプルに強いとか生き様がかっこいいとか、見た目や特殊能力、名言が多いというのもあるよね。では、このジョーカーの魅力は何?と聞かれた場合なんと答えたらいいのか・・・強いのか?特殊能力があるのか?

答えは・・・わからないんだ。

ジョーカーはただ顔にハデなピエロのメイクをした人間にもかかわらず、どこか人間的ではないというか・・・サイコパスなのかな、また少し違う気がする。加えてこのジョーカーの怖さは緩急があり、ボーッとしてるかと思いきや急に振り切れるような怖さを発揮したりする。羊たちの沈黙ハンニバル・レクターが近いと思うけど、あんなに頭の良いワルじゃない。というか知的レベルが高いかどうかさえもわからない。

この謎すぎる背景が余計怖いんだ。

特にマフィア達の会合にジョーカーが現れたシーンはとてつもなく恐ろしい。まだ観てない人の為に詳しくは書かないけど、観た人なら誰もが印象に残ったシーンだと思う。ダークナイトといえばこのシーンといってもいい程の名シーンなんだけど、一瞬何が起こったかわからず、理解するのに少しタイムラグがある感じ・・・トラウマになってもおかしくない怖さを体験できるよ。

そしてこのジョーカーの怖さこそ今作品の肝であり、ただのクライムサスペンスにとどまらず超名作へ昇華した理由と言える。バットマンの中の人・ブルースもただの人間なんだけど、最新技術を駆使して強くなっているよね。あのバットマンの強さを理解していても勝てないかもしれないという不安を覚えるほどジョーカーというキャラクターは怖いんだ。

昔、ティム・バートン監督のバットマンでジョーカーを演じたジャック・ニコルソンは僕が大好きな俳優の1人だけど、今回のジョーカーはそれを超えたと言える。

では誰が今回のジョーカーを演じたのか?それは今は亡きヒース・レジャーだ。

伝説となった俳優ヒース・レジャー

2008年1月22日他界(28歳没)

ちなみにダークナイトの公開日は2008年7月18日・・・あまりにも若すぎる。

この人が生きてたらどんな役を演じてたんだろう?どんな映画があったのだろう?と悔やんで仕方がない。残念ながらヒース・レジャーは薬物による急性薬物中毒で公開前に他界してしまったのだ。たまに誤解されてるけど、薬物といっても過剰摂取とか違法薬物とかじゃなくて不眠症による通常摂取による事故死なんだ。

惜しい。本当に惜しい。ちなみに彼の遺作となるとDr.パルナサスの鏡という作品があるけど、どうしてもダークナイトの印象が強すぎて、僕にとってはヒース・レジャー=ジョーカーだ。知らない人は是非画像検索をしてみてほしい。本当にこの人・・・?と疑うくらい顔が違うように感じると思う。

彼は今作品の為に、1ヶ月間ロンドンのホテルに1人でこもってジョーカー独特の声や笑い方を作り上げたそうだ。故人のアカデミー賞受賞は史上2人目、授賞式に出席した父親が「息子は映画の世界を愛していました」とメッセージを残している。彼の作品は非常に少ないけど、このダークナイトを観るだけでも異常に魅力的な演技を目の当たりにできると思う。

散々ジョーカーを絶賛してきたけど、決して主人公のバットマンや他の脇役が微妙というわけじゃないよ。クリスチャン・ベールも最高に良かったし、ゲイリー・オールドマン、モーガン・フリーマン、そしてマイケル・ケインと脇も屈指の名優揃いだ。ストーリーだってめっちゃくちゃ面白いんだ。前述した音楽も素晴らしいし、度肝を抜かれるかっこいいシーンも数多に出てくる。

ただ・・・あまりにもヒース・レジャーの演じるジョーカーが良すぎたんだよ。

それだけでも最高評価に値する映画だと断言する。

評価

ジョーカー伝説はまだ終わらない

ジョーカーの話で終わりかよ!

と、思った方もいるかもしれませんが、今作品は終始ジョーカーの怖さが充満してる映画で、そこが肝になっているんですよね。ずっとクライマックスのような気持ちになるというか・・・1人のキャラクターだけで、ここまで雰囲気ができる作品って多分他に無いと思います。

所詮アメコミヒーロー映画でしょう?なんて思ってる人がいたら本当になめない方がいいです。こんなにリアリティのあるファンタジー映画は他にありませんし、観て後悔しないと約束しますよ!

さて、そんな大絶賛させていただいたジョーカーですが・・・2019年10月4日、とうとうジョーカーの前日譚を描いた映画が公開されました!

僕は予告が解禁された当初、謎が多い事が最大の魅力なのに前日譚って野暮じゃないか?そもそもヒース・レジャーを超えられるのか?と非常に心配しましたが・・・ヴェネツィア国際映画祭の最高賞である金獅子賞を獲っちゃいましたw

どうやらロバート・デニーロの伝説的名作タクシードライバーをオマージュしてるそうで・・・早速映画館で観てきたらレビューをあげようと思います!

「ダークナイト」の視聴方法

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ダークナイト トリロジーと言われる3部作は、全作品通して観る事をオススメしますよ。面白さが倍増しますし、3作目なんて僕は泣いちゃいましたw

  1. バットマン ビギンズ
  2. ダークナイト
  3. ダークナイト ライジング

では、良き映画の時間をお過ごしください。